【無料】FLStudioユーザにおすすめ PatcherのパッチINSPECTORの紹介
Chillout with Beats管理人 の yosi です。
INSPECTORというPatcherのパッチをFrankさんが無料配布されています。
INSPECTORが何かと言うと、簡易的な確認ツールと色々な再生デバイスの周波数特性を模したPatcherのパッチです。
(内部はIRでは無くEQで周波数を模しているだけです)
AudifiedのMixCheckerの簡易版の様な物です。
詳しくは以下の動画を見てみて下さい。
ダウンロードにはYouTubeのチャンネル登録が必要です。
INSPECTORの解説
使い方はYouTubeのビデオみたら大体わかると思うので、内部の解説をしたいと思います。
仕組み自体は簡単です。
ただこれだけの機能を詰め込まれているので、実際作るとなるとかなり面倒です。
(Patcherはあまり複雑な事をやるのに適した構造ではない為)
順番に行きます。(途中簡単なのは端折ります)
Width
ノブの部分ですが、中身は「Fruity Stereo Enhancer」です。
何をやっているかと言うと「Stereo Separation knob」を動かしているだけです。
「+」の方に動かすとSideが大きくなり、「-」に動かすとMidが大きくなります。
Mono/Side/Invert/Swap/L Solo/R Solo
これも単純で「Fruity Stereo Shaper」を使ってMid、Side、Invertを「Fruity Balance」で切り替えています。
「Swap」、「L Solo」、「R Solo」も全て「Fruity Stereo Shaper」です。
全部プリセットで出来ます。
Yamaha NS10~Earbuds
この辺は全て「Fruity parametric EQ 2」を使って周波数特性を真似ていると思われます。
多分ですが、SonarworksのReference 4やARC System 3等から周波数特性を真似ているんだと思います。
一つのEQではポイントが足りない為、2つのEQを使っています。
NS10だと以下のような感じです。
実際ピンクノイズで測定するとこんな感じでした。
AudifiedのMixCheckerの方は説明分を読む限りIRを使っているように思われます。
Outside the Club
これだけは唯一オリジナル性があって良いです。
クラブやライブハウスの外で漏れ聞こえる音の再現です。
(これに関してはエフェクトとして使えそうです)
で、中身はというと、「Fruity Stereo Enhancer」->「Fruity Multiband Compressor」->「Fruity Reeverb 2」->「Fruity parametric EQ 2」と接続されています。
「Fruity Stereo Enhancer」では「Stereo Separation」ノブを「-」に少し動かしてモノに近づけ、Lを少し遅らせて音を右側に傾けています。
(多分隣で鳴っている感を出すための処理だと思います。)
「Fruity Multiband Compressor」ではLowBandのみが有効になっていて、低音のみ出力されます。
「Fruity Reeverb 2」では一番小さいサイズのリバーブで部屋鳴り感を出しています。
最後に低音を強調させるためのEQで4のポイントについては「Fruity Multiband Compressor」で削れなかった中音域を削っているのだと思います。
【無料】FLStudioユーザにおすすめ PatcherのパッチINSPECTORの紹介まとめ
Patcherの中身を見て分析するのは面白いですね。
Frankさんは他にも随時無料パッチをリリースするそうなので、また記事にしたいと思います。
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