最近なんか良い方法は無いかと探していたのですが、ついに見つけました。
過去こんな記事を書いていますが、正直合わせるのが面倒なんですね。
有料でGainMatchというプラグインもありますが、これに$19かぁとちょっと悩んでいました。(他のデベロッパーさんも作ると思われる)
そしてちょっと探していたら既にありました。
(ただ少しだけGainMatchより手間が掛かります)
MeldaさんのMAGCという無料プラグインです。
FLStudioの場合Patcherを使うと簡単に出来ます。
流石はMeldaさんと言う感じです。
この記事では以下の内容でお送りします。
・MeldaProductionのMAGCのダウンロード方法とインストール
・MeldaProductionのMAGCの使い方
MeldaProductionのMAGCの概要
びっくりする事にMeldaさんの説明は以下だけです。
MAGCは、サイドチェーンに合わせてラウドネスを調整する、シンプルかつパワフルなユーティリティです。プロセッシングチェーンでラウドネスが変化しないようにしたり、工夫してみたり…。
この説明で使い方判る人が果たしてどれ位いるのでしょうか・・・
この辺も流石Meldaさんとしか言いようがないです。
要はサイドチェインの入力に通常の入力のラウドネスを合せてくれるというものです。
ですからDry音をサイドチェインに入れて、コンプ等を掛ければ出力をDryのラウドネスに合わせてくれるという優れものです。
MeldaProductionのMAGCのダウンロード方法とインストール
Meldaさんのプラグインは良くも悪くも一括インストールです。
その為、1つだけプラグインをインストールすのにも400MBオーバーのファイルをダウンロードする必要があります。
複数のプラグインを持っている人からすればうれしい仕様で、複数持っているユーザを優先している訳ですから合理的と言えます。
上記リンクより遷移し、該当するOSのファイルをダウンロードします。
(ハッシュ値も公開している辺りが流石です)
インストールは今回の内容は「MAGC」があればOKです。
ただ無料のプラグインはまとめて全部入れても良いかと思います。
(ちょっと慣れるまで使い辛いですが)
MeldaProductionのMAGCの使い方
MAGCはサイドチェインを使うのでミキサーでのルーティングが必要です。
MAGCを使う為の設定
FL Studioの場合ミキサーを3つ使います。
まずゲインマッチしたい音源等をミキサー1にルーティングします。
ミキサー1からマスターへのルーティングは削除します。
ミキサー1からミキサー2とミキサー3にルーティングします。
動画も撮りました。
ミキサー2からミキサー3のサイドチェインへルーティングします。
ミキサー2を選択してミキサー3の▲の上で右クリックから「Sidechain to this track only」をクリックします。
ミキサー3にまずプラグインを読み込み、次にMAGCを読み込みます。
MAGCを開き左上の歯車アイコンから「Processing」をクリックして「Sidechain 1」をドラッグして「1」にします。
以上で準備は完了です。
MAGCの解説
MAGCはサイドチェインの入力と通常の入力のラウドネスをリアルタイムで合わせます。
このタイミングを調整するパラメーターが「SPEED」です。
「Set output gain」はチェックを入れた時点の音量で固定されます。
ダイナミクスが一定の場合はそのままで良いのですが、ドラムの様なダイナミクスの変化が大きいものは「Set output gain」にチェックを入れた方が良いです。
動画を用意しました。
最初は一番右のメーターが動いています。
これはサイドチェインの入力より通常の入力が低い為、Gainが上がっています。
そして「Set output gain」にチェックを入れると一番右のメーターが止まり、「Output」のパラメータが+16dBまで上がります。
「Set output gain」にチェックを入れた時点の音量で固定されるという感じです。
「psychoacoustic prefiltering」については調べてみましたが、良く判りませんでした。
「psychoacoustic」という単語自体が日本語では馴染の無い言葉である為、実際に何を指しているかが不明です。
多分音響心理学という言葉が割としっくりくるかと思います。
「psychoacoustic」の意味についてはWeblio英和辞書に以下の記述がありました。
人間の音の聞こえ方を、物理的な音響の仕組みや生理的・生物学的な人体の聴覚の仕組みからだけでなく、人間の心理学的特性も踏まえて研究する学問
Meldaさんのプラグインにオプションとして付いていう事が多いようです。
まとめ
このままだと正直ミキサーを3つも使うので使い辛いです。
しかしFL StudioにはPatcherがるのです。
Patcherを使えばエフェクトスロット1つで全て解決してしまうという素晴らしい効率化です。(すべてのDAWにPatcherがあれば良いのにと思ってしまいます)
明日はPatcherを使った方法を解説します。
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