Synth by Initial AudioのSektorレビュー
Chillout with Beats の yosi です。
PluginBoutiqueで購入した時のアクティベーションの仕方を細かく書きました。
オシレータ部分モジュレーション部分の解説記事書きました。
結論から言いますとSerumやAvengerを持っていなくて、WaveTableシンセが欲しいなら買いです。
(ただしセール価格3,000円以下)
特にHipHopやトラップ系が好きな人は良いと思います。
幾つかのプリセットを鳴らしてみました。
プリセット(特にリフ)がそっちよりが多いです。
(多分プリセット作った人がそっち系だろうなとオフィシャルページ見たら案の定でした。)
以下の画像はSektorのExpansion Packsです。
デモってから私も買いました。
デモを試す場合もPluginBoutiqueから試せます。
このレビューでは以下の2点に絞ってレビューします。
・Sektorのシンセとしてのスペック
Sektorの基本スペック
・スタンドアロンアプリも付属
・WindowsとMac両対応
・64ビットおよび32ビットVSTプラグイン
・AUDIO UNITプラグイン
・750以上のユニークなファクトリープリセット
・200以上のユニークなウェーブテーブル
・サンプル数百のサンプラーエンジンを内蔵し、Heat Up 3 Instrumentsも読み込み可
・3台までインストール可能( 3マシンベースのシリアルキー)
・生涯無料アップデート。 一度支払って、将来のアップデートをすべて無料
WinもMacも対応していて、32/64bitもOKで3台までインストール可能。
そして私の大好きな生涯無料アップデート付き。
今後もアップデートを続けてくれそうな雰囲気があります。
事実、他のシンセHEAT UP 3はバージョン3ですし、そのROMをSektorでも読み込み可能です。
開発者さんが作りっぱなしではなく、バージョンを上げて良い物にするかどうかって大事ですね。
バージョン上げてる開発者さんは不具合の改修してくれるので信頼度が増します。
私の場合、これで音が良ければ価格は多少高くても買います。
(そういう意味ではSpectrasonicsが一番です。)
Sektorのシンセとしてのスペック
Sektorのシンセとしてのスペックを細かく見ていきます。
・Subオシレーターが1基
・マルチサンプルをサポートしたサンプルオシレーターが1基(サンプラーの様なもの)
・グラフィカルモジュレーションエンベロープが3基
・エフェクトラックが2段
・フィルターが2基
・LFOが4基
・グラフィックエンベロープが8基
・シーケンサーとアルペジエイター内蔵
・GUIのカスタマイズが可能
ウェーブテーブルとサンプルオシレーターの組み合わせはMassive XやSerumに無い機能です。
ウェーブテーブルオシレーター
折角なのでウェーブテーブルオシレーターを掘り下げてみます。
と思ったのですが、マニュアルにあまり記載されていませんので、マニュアルに記載されている内容を先に書き、その後に触って気付いた部分を記載します。
Sektorには2つのウェーブテーブルオシレータが付いています。ウェーブテーブルシンセシスは、時間の経過とともに複雑で進化するサウンドを作成するための最も簡単なシンセシス形式です。各オシレータには、ディスプレイを介して選択できる、またはモーフコントロールを使用して一緒にモーフィングできる波形の表が含まれています。 Sektorのウェーブテーブルの多くは、時間の経過とともにスムーズにモーフィングされるように設計されており、複雑で進化するサウンドの作成を可能にします。
ざっくりとしか記載されていませんので、少しスペック部分を追記します。
2基のウェーブテーブルオシレータ部分です。
なお細かいパラメータの役割や使い方は別途記事にします。
まず200以上のウェーブテーブルオシレータはLoadボタンをクリックするとウェーブテーブルのプリセット出てきます。
このウェーブテーブルのプリセット複数のウェーブがセットになっています。
複数のウェーブを確認する方法は、画面にマウスオーバーするとEditや矢印キーが出てきます。
Editをクリックするとウェーブテーブルエディターが表示されます。
このエディターを使うとある程度のエディットは出来ます。
ただ、残念ながらウェーブのコピぺは出来ません。
細かく波形を編集したい時はGridの値を増やせば細かくグリッドして編集できます。
右下の角をドラッグすれば画面の大きさが変更出来るので、細かい作業も出来ます。
幾つまでウェーブテーブル作れるか確認したら357位でバッファオーバーフローを起こしてFLもろとも落ちました。
300位までは良いでしょうが、それ以上使う時はお気をつけください。
フィルター
ここからは軽くみていきます。
フィルター2基は実に普通のフィルターです。
LowPass、HighPass、BandPass、Notchの4種類でそれぞれ12と24Slopeです。
可もなく不可もなく至って普通です。
モジュレーション系
モジュレーションは判り易くて直感的に操作出来ます。
他のシンセを触ったことある人ならすぐに馴染めます。
ドラッグアンドドロップに対応しているのも使い易くて良いです。
以下の動画はLFOのDestinationをドラッグで割り当ててます。
一つだけ判り辛いと感じたのはMatrixです。
Matrixはたぶん全てのモジュレーションソースとモジュレーション対象を紐付けとその量、ON/OFFの切り替えが出来ます。
いちいち別のページに飛ばなくても紐づけが完結するのは良いのですが、他で同じ設定していてもMatrixが一番優先されるようです。
慣れてない人はMatrixに設定が入っている状態で、各ページからモジュレーション設定して思うように動かない!という罠に陥りそうです。
エフェクトラック
基本的になエフェクトはあるので、こちらも可もなく不可もなくです。
ただ、Trance Gateは結構良いです。
と言うのもStepsのパラメータに対してモジュレーションを設定出来る為です。
シンプルなパターンでもこれで全然違う雰囲気にする事が出来ます。
シーケンサーとアルペジエイター
シーケンサー
これはシンセに内蔵している物としては良いです。
作ったパターンも保存出来るので素晴らしいです。(意外と出来ない事が多い)
好きなパターンを少し変更してSaveをクリックすればダイアログが開きますので、名前を付けて保存できます。
シーケンサーのプリセットも結構豊富でネタ切れの時とか良いと思います。
動画を撮りました。音色は変えずにシーケンスのみ変更しています。
アルペジエイター
少し普通のアルペジエイターとは使い方が異なりますが、ちゃんと機能としては問題ないです。
(いまはKompleteKontrolとかあるので、付いてなくても困る人は少ないきはします)
一つのノートを打ち込んでおいて、後は鍵盤で弾くとアルペジエイターっぽくなります。
ただ、よくあるオクターブ上まで鳴らすような事は出来ません。
スキンの変更
結構外見って重要ですよね。
そして好みの色って人それぞれ結構違います。
Sektorには全部で13種類のスキンが付属します。
どれもただ色を変えただけではなく、すっかり作られていますので、好感が持てます。
5つほど貼ってお行きます。
04-Flat White
07-Toxic
Afternoon
BlueOrange
SignatureWhite(ice)
おまけ
ちょっとだけCPU負荷をSerum、MassiveXと比べてみました。
幾つかのBassプリセットをならしてCPU負荷がどれ位行くかを調べました。
(軽く目視程度なので軽く参考にする程度にしてください。)
CPU負荷は重い順で、MassiveX、Serum、Sektorの順でした。
大体ちょっと古いPC(Corei7-4770K@3.5GHz)でFLStudioのCPU使用率を目視で確認しました。
MassiveXが10%~20%程度
Serumが8%~15%程度
Sektorが5%~10%程度
Initial AudioのSektorレビューまとめ
この記事の最初にも書いていますが、セール価格なら買いです。(定価は論外)
ただし既にSerumやAvengerを持っている人が必要かというと微妙です。
何故ならSektorはSerumを真似している部分が多いが、WaveTableに関する部分では全然追い付いていないからです。
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