GSiの無料テープディレイエミュVariSpeedの解説
このテープエミュは無料とは思えない出来で素晴らしいです。
しかし使ってみたら、何となくは使えるけど各パラメータの明確な役割が判らんのです。
という訳でマニュアル読んで解説記事にしました。
VariSpeed概要
VariSpeedは、GSiが誰にでも無料で提供している新しいプラグインです。これは、WEM社のコピカートIC-400ベルトドライブVariSpeedモデルのシミュレーションで、WEM社製の最初のテープエコーマシンで、DCキャプスタンモーターにより速度を変更することができ、遅延時間を変化させることができます。GSi VariSpeedは、ハードウェア機器を “そのまま “で その長所と短所のすべてを、デジタルでMIDI制御可能であるという事実以外には何の追加機能もありません。これは、2008年にリリースされたフリーウェア “WatKat “は “Custom Copicat “のシミュレーションであり、GSiはチャーリー・ワトキンス氏へのオマージュの第二章と考えることができます。
MATRIXSYNTHさんに実物の写真や解説があります。
興味のある方は是非。
各パラメーターの解説
①Dry Level:左右のチャンネルのDIY入力信号レベルを個別に調整します。
②Heads : 緑、白、赤のボタンで3つのピックアップヘッドを切り替えます。
③ECHO TONE DEFEAT:これをオンにすると、トーン調整が有効になります
④SWELL:Delayの出力レベルを調整します
⑤REPEAT:Delay のFeedbackを調整します
⑥ECHO TONE:Delayの出力トーン 高=暗い
③がOnの時にこのノブが有効になります。(③がOffの時は無視される)
⑦VARISPEED:このノブはモーター速度を変化させ、それはDelayタイムを変化させます
右に回す程Delayタイムは小さく(速く)なります。
残念ながらBPM等には同期しません。
BPM115の時に⑦が一番左で1/4です。
ただあれこれ考えるよりフィーリングで使った方が良いでしょうね。
その他特記事項
幾つかマニュアルに記載がありましたので、訳をそのまま載せときます。
すべてはとてもわかりやすいです。いくつか注目すべき点があります
– これは70年代に作られ、販売されたテープディレイのシミュレーションです。
– テープはハムとヒスを発生させますが、これを無効にすることはできません。
– フィードバックが高すぎると)自己発振状態になりやすく、トランジスターのように音を歪ませてしまうことがあります。
– また、実際のユニットはノイズや歪みに関しては、よりアグレッシブであることにも注目すべきです…私たちはそれを使用可能な状態に保つことを試みました。
– また、テープループが劣化して使い物にならなくなるまでの間に、本物のユニットは音や動作を変化させることができることも忘れてはいけません。
– もちろん、ホストテンポの同期もありません。
– すべての不完全性がシミュレートされているので、ジャンクションがキャプスタンの周りを通過するときにテープが “滑る “ことに気づくでしょうし、テープスピードが安定していないことにも気づくでしょう。
– トーンノブは逆に動作します:時計回りに回すと音が暗くなります。
GSiの無料テープディレイエミュVariSpeedの解説まとめ
やっぱりちゃんとマニュアルは読むもんですね。
謎が色々解けました。
BPM同期しないので、少し使い辛いですが、耳を頼りに気持ちの良いリズムを見つけるのも良いのではないでしょうか。
短いフィードバックなら少しのずれは必ずしも不快ではないでしょうし。
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