FLStudioの新しいエフェクトFrequency Shifterの解説

2021 09 08 02h09 32 FL Studio
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FL Studio 20.8.4がリリースさた訳ですが、先に新しく増えたエフェクト「Frequency Shifter」の解説を書きます。

調べると他のDAWやHALion Sonicに搭載されているエフェクトで目新しいものでは無いようです。

仕組みが先日記事を書いたNative Instruments FREAKとも似ています。

アップデート内容の詳細記事は後日書きますのでお待ちください。

この記事は以下の内容でお送りします。

・Frequency Shifterの概要
・Frequency Shifterのパラメータ解説
・Frequency Shifterの簡単な使い方

 

Frequency Shifterの概要

周波数シフターは、すべての周波数を同じ量だけシフトさせる特殊効果です。例えば、シフト量が100Hzの場合、400Hzは500Hzに、10,000Hzは10100Hzになります。これは、低い周波数を高い周波数よりも劇的にピッチシフトさせる効果があるため、サンプラーチャンネルやピッチャー、NewToneなどで行われる従来のピッチチェンジとは異なります。これらは倍数で周波数を変化させるので、2倍のシフトでは400Hzが800Hzに、10,000Hzが20,0000Hzになります。周波数シフターの特徴は、入力音をより不協和音的、金属的、あるいは「FM的」(Frequency Modulation)な音に変換することです。さらにFrequency Shifterには、サイドチェイン入力によって変調されるRing Modulatorモードがあります。

 

 

Frequency Shifterのパラメータ解説

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①Freq:周波数シフトまたはオフセット(Hz)。これは、周波数スペクトル全体で加算されます。ディスプレイには、周波数オフセットがHzで表示されます

20 kHz / 200 Hz:周波数コントロールの範囲を±20kHzまたは200Hzに設定します。

Tempo:テンポの倍数で周波数を調整します。

②Frequency Shifter / HQ :標準モードと高品質(HQ)モードを選択できます。劇的なシフト量でエイリアシングノイズを低減します。目的によっては好ましくない場合もあります。

③Ring Mod:リングモジュレーションモード」(後述)参照。

④Sidechain:リングモジュレーションモード」(後述)参照。周波数シフトモードでは使用しません。

⑤Sideband L/R:Left ChannelのFrequency Shiftingのサウンドを調整します。TIP: サイドバンドを最大に設定し、ミックスを50%に設定して、ゆっくりとした周波数変調を使用すると、無限のフェイザースタイルの効果が得られます。

Link (icon):左サイドバンドと右サイドバンドのコントロールをリンクします。

⑥Start Phase:正弦波オシレーターの開始位相を定義します。

⑦L/R Phase:右チャンネルと左チャンネルの正弦波オシレーターの位相の差を設定します。Frequencyパラメータが5Hz以下のときに効果が現れます。

⑧Feedback:周波数シフターの出力から入力にフィードバックされる信号の量をコントロールします。この結果、信号はフィードバックラウンドのたびにますますシフトされ、周波数スペクトルが大きく変化します。

⑨Mix:ウェット(エフェクト)とドライ(入力信号)の比較。

⑩Stereo:ステレオの幅。

 

Ring Modulation Mode

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リングモジュレーションとは、ある音声信号の振幅(音量)を別の音声信号の振幅で倍加させることです。ソースからの振幅変調が遅い場合は、トレモロ効果のようなサウンドになり、十分に速い場合は、新しい追加のトーンが作成されます。

①Sidechain: サイドチェインのオーディオ入力は、入力信号の振幅(レベル)を変調します。これにより、サイドチェイン信号が適切な周波数範囲と持続時間であれば、ユニークで新しい周波数や音色が生まれます(インターモジュレーション)。Frequency Shiftersミキサートラックで使用できるサイドチェインは、そのトラックにサイドチェインされたものです。

Frequency Shifterの簡単な使い方

動画でのデモで流れていた音を再現してみます。

やり方はまずはシンセを読み込みます。

何でも良いですが、一応動画と同じ様に「Sytrus」を使いました。

プリセットは「Bass」カテゴリの中の「Orbital」というのを使いました。

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ミキサー1に割り当てます。

ミキサー1に「Frequency Shifter」を読み込みます。

以下と同じようにすれば同じ音が出るはずです。

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ここでポイントを解説します。

まず、「TEMPO」を選択していますので、テンポ同期します。

そして4にしていますので、4分音符の長さです。

「FEEDBACK」を少し上げる事でウネリが強調されます。

もし「ST.PAHSE」を変えるとウネリの開始位置が変わります。

「Sideband L/R」は左右別々の設定も出来ますが、右にノブを回すとプラス方向にシフトし、左に回すとマイナス方向にシフトします。

 

まとめ

リングモジュレータをサイドチェインで使ってみましたが、あまり音のバリエーションが無く面白みに欠けます。

リングモジュレーションに関してはFREAKの方が良いかなと思います。

ウネリのテンポ同期はもしかすると他のDAW等にも無い機能かもしれません。
(未確認なので何とも言えません)

しかしこんなシンプルなのにGUIのサイズ変更出来ないってどういう事でしょう?

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