バイノーラル研究開発中の技術をプラグイン化したAnaglyphの紹介
今日はバイノーラル研究開発中の技術をプラグイン化したAnaglyphのご紹介です。
こういうのって素晴らしいですね!
このエンジン自体はCC BY 4.0なので、デベロッパーさんが取り入れて販売も可能なはずです。
音デモ
普通のMixでは使うことは無いでしょうが、特殊効果を出したい時なんかには使えます。
ヘッドフォンで聴くと頭の後ろに音を置く何てことが出来ちゃいます。
鳴らしてみました。
ハイハットを頭の周りをまわるようにしてみました。
概要
Anaglyphは、バイノーラルレンダリングの知覚と技術的能力に関する進行中の研究活動の一部です。このオーディオプラグインは、現在進行中の研究活動をサポートすると同時に、DAW環境で作業するオーディオエンジニアがこの研究成果にアクセスできるようにするために設計されました。Anaglyphには、パーソナライズ可能な形態学的ITDモデル、ニアフィールドILD補正とHRTF視差選択、定位エンハンサー、外音化ブースター、SOFAファイルフォーマットによるマルチHRTFサポートなどの機能があります。
特徴
HRTFパーソナライズ
バイノーラルレンダリングパラメータをリスナーに合わせてカスタマイズできます。あなたの形態に最も適したHRTFプロファイルを選択し、全体的な定位感を向上させます。頭の直径に基づいてレンダリングを調整し、側方定位を改善します。ニアフィールドエンハンスメント
近接音源位置の距離感を改善するレンダリング機能強化。視差補正は、頭中心の座標系を使用するのではなく、それぞれの耳で「見た」サウンドオブジェクトの実際の到着方向に基づいてHRIR位置を選択します。ILD補正は、左右の耳のレベルを周波数の関数として変更し、近くにある音オブジェクトのヘッドシャドウイング効果を考慮します。ILD補正は、同側(近く)の耳の音量を維持するために、主に反対側(反対側)の耳に適用されます。外音化ブースター
ヘッドホンで音を再生すると、音がリスナーの頭のすぐ近く、あるいは頭の中にあるように聴こえることがあります。スタジオのモニタースピーカーで聴く場合、このようなことは通常起こりません。このモジュールは、音響的にコントロールされたスタジオの再生システムの微妙な音響的手がかりを追加し、外音化を改善します。残響プラグインと混同しないでください。ゲイン、EQ、空間分解能(Ambisonicオーダー)を調整して、外在化を最適化できますスタビライゼーションエンハンサー
非トラッキングバイノーラルレンダリングの場合、静的な音源位置は正しく定位させるのが難しいことがあり、特定の領域の音源では前後が混同されることがよくあります。このような混乱を減らし、サウンドオブジェクトの知覚位置を安定させるために、実際のレンダリング位置をわずかに変化させ、定位の手がかりの「冗長性を追加」して脳に提供し、定位の混乱を減らすことを目的としています。引用
D. Poirier-Quinot and B. F.G. Katz, “The Anaglyph binaural audio engine,” Proc. Audio Eng. Soc., pp. 9591:1-8, May 2018. 参考文献: 10.1121/1.4996457.
ライセンス AnaglyphバイノーラルオーディオエンジンはCC BY 4.0ライセンスで公開されています。
クレジット Anaglyphは、CNRS(以前はLSE名義)とソルボンヌ大学との数多くの学術研究プロジェクトの中で開発され、3D Tune-Inプロジェクトの範囲内でインペリアル・カレッジ・ロンドンのダイソン工学大学院が参加した。
アナグリフ・プロジェクトは、ブライアン・F.G.カッツが監督しています。
フォーマット
OS | 32bit | 64bit |
---|---|---|
mac | x | AU,,VST2VST3 |
Win | VST2,VST3 | VST2,VST3 |
ダウンロード
ダウンロードは登録不要で出来ます。
上記リンクより遷移し、少しスクロールすると見える「Download」から該当するOSをのリンクをクリックするとダウンロードが始まります。
インストール
解答すると中に「Anaglyph.vst3」と「anaglyph_plugin_data」フォルダが入っているので以下のフォルダに入れればインストールは完了です。
C:\Program Files\Common Files\VST3
FLStudioユーザ向け情報
起動するとCPUが100%になった場合は、Use fixed size buffersをOnにしましょう。
設定はプラグインの歯車アイコンから「Troubleshooting」の「Use fixed size buffers」をクリックして有効です。
コメント
6年目おめでとうございます!
いつも参考にさせて頂いております。
これからも頑張ってください!
FL君さん
コメントありがとうございます。
ちょっと最近停滞していますが、FLStudioの使い方も増やしてきますので、これからも応援お願いします!