【無料】ツンデレなプラグインTube Preampの紹介
Chillout with Beats の管理人 yosi です。
Twitterで教えて頂いたプラグインのご紹介です。
もうほんとツンデレなプラグインですよこれは。
まず何なのこのつまみの多さ!そして操作性の低さ!
ねえクソなのこれクソなの?
え、なのこの出てくる音はは!良いじゃないか!えこれで無料なの?ってな具合です。
言い過ぎでしょ?と思うかもしれませんが、まあ使ってみてくらあさい。
ちょっと前置きが長くなりましたが、入手は以下のリンクから。
ちょー長くなってしまったので、結論から
はっきり言って最初良い感じにする為にかなり時間を費やしました。
なので、主に音に大きく変化が出るパラメータを記載しておきます。
1.は歪みやすいので低めが良いかと思います。(それか高く設定してDAWのWET/DRYで設定)
2.「1.」を低く設定して「Drive」を調整すると適度な歪みが得られるかと思います。
(上げ過ぎは不具合を引き起こす可能性あり)
3.は下げると倍音が増して気持ち良い感じの歪みが得られます。
他はには「1」を180とかに下げて「2」を10位にして「3」を下げてお好みの歪みに調節と言うのも良いかと思います。
他のパラメーターは変化量が少ないですが、色々試してみて下さい。
音はこんな感じです。
Tube Preampの概要
「Tube Preamp」はが2002年にPhilippさんとd&b audiotechnik GmbHが共同で発表した学士論文をベースに作成されたものです。
ですから他の真空管エミュ系とはアプローチが異なります。(結果的に似たものはあるかもしれないけど)
概要は基本翻訳のまま載せますが、一部抜粋して調べてみました。
アナログの真空管アンプの音が常に強い魅力を放っていたことから、現在までのオーディオ工学の世界では、真空管を使った電気回路が一定の役割を果たしています。一方、オーディオ技術はますますデジタル化が進んでいます。多くの場合、デジタルモデルは、音の違いがほとんど聴こえないほど、実際の機器をエミュレートしています。この作品では、デジタル機器上で真空管アンプの典型的な音をエミュレートできるモデルを開発しました。ここでは、音に特別な影響を与えるトライオード付きプリアンプに焦点を当てています。
実際の真空管の物理的性質に基づいて、まず真空管モデルを開発します。この数理モデルには、データシートの分析だけでなく、理論研究の結果も含まれています。そして、このモデルを使ってアンプ回路全体を実装していきます。増幅回路には、管そのものに加えて、いくつかの受動素子が含まれています。デジタル信号処理の領域では、これらの受動素子は有限差分方程式で記述され、再帰的に解かれます。
結果として得られたアルゴリズムは、最終的にVSTプラグインとして実装され、その音色特性を調べることができます。デジタルモデルの動作は、実際のアンプ回路に十分に対応しています。アナログ真空管アンプの重要な効果もデジタルモデルで実証されています。VSTプラグインはこのページの最後にダウンロードできます。
トライオードモデル
最初のステップは、実管の特性曲線に基づいた三極モデルの開発でした。理論的には真空管の特性曲線はLangmuir-Childの法則で記述されています。しかし、実際の真空管と比較すると、この法則は十分に正確ではないことがすぐにわかりました。そこで、新しいモデルが開発されました。このモデルは、三極管を数学的な関数として記述したものです。このモデルでは、グリッド電圧(Ugc)の関数としてプレート電圧(Upc)を計算することが可能で、動作抵抗(Ra)と電源電圧(Ub)に依存します。
Tips
途中で気付いたのですが、数字の所をダブルクリックで値入植出来ます。
マウスだけだとかなり面倒ですが、これで少し操作性が良くなります。
周波数特性
PluginDoctorを使って調べてみました。
各パラメータはかなり密接に関わっており、調べて判った範囲で記載しています。
デフォルト
これ面白い事に良くある偶数倍音とかが付加されるというものではないみたいです。
Drive
基本上げるとLo以外は下がります。
あと最大の時に波形が飛んでます。
実際に音を鳴らして調べてみましたが、不具合っぽいです。
(ただし入力が低ければ発生しないようです)
倍音はこんな感じです。
最大付近の動きがやはりおかしいです。
FLStudioでは最大付近だと音が極端に小さくなり位相も乱れました。
ピンクノイズを入れてみたのですが面白いですね。
他のサチュレーション系だとこうならないんです。
試しにSoftubeの「Saturation Knob」で試してみました。
(他にも色々5種類位試しましたが、大体Saturation Knobと同じ傾向です)
デフォルト値が250.0Vのノブ(一番左上のノブ)
電圧をどれくらい掛けるかと言う事だと思います。
小さいと音量が小さくなるのですが、このパラメータを変えると以下の箇所に影響します。
100Vの時は1.5V位と3V位なのですが、300Vだと6V位と10V位まで上がります。
そして2つ目のパラメータはDriveの値も影響します。
デフォルト値が10.0kΩのノブ
1.5kΩと2.5Ωまで下げ、250V位まであげてDriveを調節するとドラムなんかの歪みが良い感じです。
周波数特性はこんな感じです。
倍音はこんな感じです。
実際の音はこんな感じです。
デフォルト値が10.0nFのノブ
ノブ名が無いってのは不便ですねー
しかしかなりノブ間で相互作用してますね。
このノブは値を小さくするとLowがカットされます。
このパラメータによる倍音の変化は殆どなしです。
PluginDoctorで波形が飛んでる箇所は実際の音だとまともに鳴らなくなります。
最初鳴っているのですが、すぐ片方の音が小さくなり、次第にもう片方も小さくなります。
不具合かと思います。
デフォルト値が100kΩのノブ
ほとんど正直変化を感じないです。
PluginDoctorで見るとこんな感じです。
低音で少し動く感じですが、かなり低いので普通のスピーカー等では変化を感じないと思います。
倍音はこんな感じです。(判り易くする為にGainを上げています)
デフォルト値が1.00kΩのノブ
これもデフォルト設定だとあまり変化を感じません。
倍音はこんな感じです。(判り易くする為にGainを上げています)
デフォルト値が0.63kΩのノブ
なんかこのパラメータは変な動きします。
基本的には値を増やすと音量が音ます。
ただ変なのは落としてから少しだけ波打つんです。
数秒すると納まるのですが。
実はこの波打つ動作は他のプラグインでも見たことがあって、RX950なんですよね。
RX950の場合は周波数の揺らぎがLo-Fi感につながっているんだと思います。
ただ、パラメータ変えて数秒だと実際には使えない効果なんですよね・・・
LFOとかで揺らして意味があるかはちょっと別途検証してみます。
倍音はこんな感じです。(判り易くする為にGainを上げています)
デフォルト値が126µFのノブ
このパラメータも殆ど変化がありません。
唯一最小値の1の場合だけ大きく100kHzを中心にへこみました。
ただしGainを上げると変化量が減ります。
ほんとややこしいです。
デフォルト値が10.0µFのノブ
これは低音が持ち上がっているように見えます。
ただ、実際にピンクノイズでやってみるとちょっと違う動きをします。
謎です。
デフォルト値が1.00MΩのノブと1.22kΩのノブ
なんか全然終わらないので、2つ一緒に・・・
まず上のノブは周波数をずらす事が出来るようです。
下のノブは増やすとGainが下がり倍音が増します。
下のノブを下げると倍音が増します。(判り易くする為にGainを上げています)
デフォルト値が65.3µFのノブ
これもあまり変化しないです。
ただし最小値の1.0の時は100kHzあたりがへこみます。
倍音はこんな感じです。(判り易くする為にGainを上げています)
デフォルト値が1.00MΩのノブ
これも殆ど変化なしです。
倍音の変化は殆どありませんでした。
デフォルト値が10.0nFのノブ
これはHighPassフィルターと言う感じです。
倍音の変化は殆どありませんでした。
【無料】ツンデレなプラグインTube Preampの紹介まとめ
ちょー疲れましたが、大体の動きが判って、美味しいポイントがつかめました。
このプラグインパラメーターの範囲の調整と操作性が向上したら売られてても良いレベルだと思います。
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