キャビネットを様々な小さな部屋に設置して鳴らした音が得られるプラグインCabOnerの紹介
まだベータバージョンの扱いですが、利用中の不具合はありませんでした。
プリセットが無いのでちょっと面倒ですが、自分で色々設定変えてDAW側にプリセットを保存しておくと良いです。
音デモ
ドラムに掛けて鳴らしてみました。
プリセットは無いので、事前にパラメータを変えてプリセットを用意して切り替えています。
ステレオ仕様なので、面倒ですが、「Cab 1」と「Cab 2」の両方を揃えないと違和感が出ます。
(もしかすると左右を変えて空間の演出が出来るかもしれません)
Cabの設定だけなら、片方OFFにして、「Acoustic Solution」パラメータを「Just Cab」にすると楽です。
(ただしBooth部分がバイパスされるので、Boothの(下部)パラメータを変更しても変化しなくなります)
各パラメータの内容です。
ちょっとと言うかかなり分かり辛いです。
Coil Size & BL: :コイルサイズ、インダクタンス、力係数の詳細設計。
Cone Slope: コーン・スロープにより全体的な機械的剛性を変更します。
Cone Mftrl: スピーカーのコーンの材質特性を変更します(例:Light & Stiff)。
Cab Type(キャビネット・タイプ): オープンキャビネットとクローズドキャビネットから選択。
Axial / Radial Pos: ニアフィールド・ソリューションPnear(w, z, r)の位置(z, r)
Pan (L/R): パンニング。”Just Cab “ソリューション選択時のみ有効。
Acoustic Solution(アコースティック・ソリューション): Just Cab -> Near fieldソリューション、またはcombined -> ‘Cab & Booth’
Booth Type:: ブースのサイズと形状(A:B > A:A)
How far … : キャビネットと背面壁との位置関係。
Direction (方向): キャブの接線方向の位置{~軸上、コーナー、左ワイド。
Cab to the …: 左側か右側か。
Tail Boost / Lag(テールブースト/ラグ): 反射音のレベルのスケーリングとタイムラグ調整
Direct Scale(ダイレクト・スケール): ダイレクト音のスケーリング。
Speaker Volume(スピーカー・ボリューム): 音量の個別調整
概要
CabOneは、自動計算コンセプトに基づいたシンプルなスピーカーキャビネットとブースのエミュレーターです。パラメトリック化された2つの音響モデルを系統的に使用し、様々なキャビネットを様々な小さな部屋に設置した場合に有効なインパルス応答のスペクトルを計算します。この数値計算プロジェクトの目的は、これらのモデルに基づく音響解析の結果を統合することにより、一種の「ブース内のキャビネット」応答を得ることです:
音響ニアフィールドモデル(マルチフィジックスアプローチに基づく)は、キャビネットのIRを得るために使用されるレコーディングプロセスをシミュレートする数値的な対応物を表します。
対応する遠距離場モデルは、室内音響の問題を解決します。つまり、音響ソース(室内のどこかにある放射キャビネット)と静止した受音器を結ぶ伝達関数を計算します。
モデルの開発は実用的なアプローチに頼っており、シンプルにするために、限られた数のスピーカーキャビネットと部屋に関連するパラメータのみが(最初は)実装されています。CabOneの意図は、この種の数値演習に興味のある人なら誰でも、このモデリング・コンセプトによってこれまでに達成された結果を評価できる可能性を提供することにあります。そのため、CabOneはベータ版(開発版に基づく)コンパイルであり、それに従って使用する必要があります。
DAWの観点からは、このプラグインは他のキャビネット・シミュレーターと同様に扱われます。ファーフィールドモデルは少しドライすぎて立体感に欠けるので(シンプルすぎることによるペナルティか)、この挙動を抑えるために複数のキャビネットを使用することができます。
ミックスダウンのベース/ギター・トラックは、プラグインからの出力のみに基づいており、サウンドを微調整したり変化させたりするためのシグナル・コンディショニング処理は一切行っていない。3つ目のトラックは、よりストレステスト的なもので、10台のキャビネットが同時に使用されています。
注意事項
・プラグインCabOneはベータ版であり、いかなる保証もありません!
・CabOneをダウンロードすることにより、ユーザーは本ソフトウェアが評価用であることを承諾し、それに従って取り扱うものとします。
・プラグインは限られた数しかチェックされていないため、DAWによっては動作しない場合があります。
・インストールスクリプトがないため、プラグインは手動で適切な場所に配置する必要があります。
・CabOne を正しく動作させるにはステレオトラックが必要です。
・アコースティック・モデルの開発に重点を置いているため、GUIは未完成です。
フォーマット
OS | 32bit | 64bit |
---|---|---|
mac | x | AU,VST3 |
Win | x | VST3 |
ダウンロード
ダウンロードは登録不要で出来ます。
上記リンクから遷移し、該当するOS、フォーマットをクリックします。
インストール
Winの場合は解凍するとVST3ファイルが入っていますので、そのまま以下のフォルダに入れれば完了です。
C:\Program Files\Common Files\VST3
まとめ
プリセットが無いのは不便ですが、様々な空間で鳴っている音を得る事が出来ます。
まだベータ版なので、今後のアプデートがあるのだと思います。
機能的には完成に近いように思えるのでプリセットを搭載してもらえると最高ですね。
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