Audio Damageの歪み系プラグインGrindの徹底レビュー

DTM
スポンサーリンク

Audio Damageの歪み系プラグインGrindの徹底レビュー

Chillout with Beats の yosi です。

Audio Damageは質の高いプラグインを作り続けているデベロッパーさんです。

作りっぱなしではなく、バージョンアップもしっかりしてくれます。

音はもちろんですが、GUIがシンプルでとても判り易く使い勝手が良いです。

無料になりました!!

結論から言いますとAudio Damage Grindはこんな方におすすめです。
(正直ほぼ全ての人におすすめです。)

・歪みが好きな人(サチュレーション、オーバードライブ、ディストーション等)
・歪みにモジュレーションを掛けたい人
・デジタルの粒の細かい歪みが欲しい人
・歪みにマンネリ化した人
・良質なフィルターが欲しい人

逆にこの様な方にはあまりおすすめ出来ません。

・アナログの歪みに強いこだわりがあり、デジタルの歪みが嫌いな人
 
このレビューは以下のポイントを中心に書きます。
 
・CPU負荷
・歪み11種類聴き比べ
・ウェーブテーブル聴き比べ
・Filter 11種類聴き比べ
・歪みとモジュレーションの可能性

Audio Damage Grindの概要

オーディオ戦争の真の強みであるグラインドは、オーディオダメージに「ダメージ」を与えます。微妙なチューブスタイルのサチュレーションから、完全に壊れたウェーブテーブルディストーションまで、Grindはサウンドデザインのスイスアーミーナイフです。

Grindは、ウェーブテーブルルックアップ、アルゴリズムの飽和/歪み/、最後にマルチモードフィルターの3つのメインブロックで構成されます。ウェーブテーブルモジュールは、入力信号の振幅を使用して、サンプルを、マングリングの可能性のために選択された15の線形補間されたウェーブテーブルの1つと置き換えます。ウィンドウサイズと位相の制御により、トーンシェーピングの可能性がさらに広がります。

次の目的地は、単純なソフトニーサチュレーションからフルオンサインワープまで、11種類のディストーションおよびサチュレーションアルゴリズムを備えたアルゴリズムモジュールです。

その後、信号はマルチモードフィルターステージを通過し、プラグイン開発の初期の「ビンテージデジタル」バージョンから最新のアナログモデルのMS20スタイルローパスまで、11種類のフィルターモデルから選択できます。ハイパスシンセフィルター。テンポに同期したLFOは、フィルター周波数の動きを提供し、ソフトクリッピングとDCフィルター処理の最終段階で出力を調整します。

 

・ウェーブテーブルベースのウェーブシェイパー搭載
・11種のサチュレーション、ディストーションを搭載
・11種類のフィルターモデルを搭載
・テンポ同期LFO搭載
・全てのパラメータはDAWからオートメーション可能

システム要件

OS:
Windows 8.1 or newer and a 32-bit or 64-bit DAW.
MacOS 10.9 or newer and a 64-bit DAW.

Plug-in Formats:

Windows: VST/VST3 32/64-bit, AAX 64-bit
MacOS: VST/VST3/AAX/AudioUnit 64-bit

Audio Damage Grindの CPU負荷

CPUはCore i7-4770K 3.5GHzでの計測です。

3つ起動して5%なので大体1つ1%ちょっとの使用率です。

軽いので気にする必要なしですね。

Audio Damage Grindの 歪み11種類聴き比べ

マニュアルにアルゴリズム毎の説明は無い為、聴き比べをします。

注意点:VST3だとFLStudioからオートメーション出来ませんでした。VST2だと問題無くオートメーション可能です。差支えなければVST3はインストールしない方が良いかもしれません。

搭載されているアルゴリズムは以下の通りです。

マニュアルによると殆どはソフトサチュレーションとハードクリッピングによるディストーションによるものです。

ただしSine DriveとCubicについては複雑な形質転換による歪みとのことです。

あとFuzzPlusはAudio Damageの無料プラグインFuzz Plusの歪みです。

アルゴリズム11種

動画を撮りました。アルゴリズムの種類が多く色々な歪みを得られます。

歪みを強くしていき、リフ1回毎にアルゴリズム11種を切り替えています。

以下はGrindにギターキャビネットのIRを別でかましてみました。

次はサイン波を入力して倍音を確認してみました。

それぞれの倍音の画像も用意しました。

サイン波は440Hzです。

判り易くする為に歪みは少なめにしています。
(パラメータの値は0.18で最大が1なので約1/4程度の歪み)

見事に倍音の出方が異なります。

薄く掛けてサチュレーションとしても使えそうです。

1つ気になったのはアルゴリズムの種類を変更する際に一度クリックしてから選ぶ方式で少し手間です。(個人的にはリスト表示の他に「次へ」と「戻る」のボタンがあるとベスト)

Tan 1

Tan 2

Overdrive

Polydrive

Distort

Sine Drive

VariHard

Soft Sat

FuzzPIus

Hard Clip

Cubic

 

Audio Damage Grindのウェーブテーブル聴き比べ

ウェーブテーブルはアルゴリズムとは別に存在していて両方同時に使う事が出来ます。

聴き比べと言っても、ウェーブテーブルでモーフィングするので明確に聴き比べが出来ません。

以下オフィシャルの解説です。

Grindのウェーブテーブルルックアップモジュールは、入力サンプルを、マングリングの可能性のために選択された15の線形補間ウェーブテーブルからの対応する値に置き換えます。ウィンドウサイズと位相の制御により、トーンシェーピングの可能性がさらに広がります。

面白いのが、15のウェーブテーブルがありモーフィングします。

そして「Window」でサイズを変更出来るのでシンプルな波形(歪みが少ない)にすることも、複雑な波形にすることもできます。

また「Phase」で開始位置を変える事が出来、歪みの微調整が出来ます。

以下、「Wavetable」で15のウェーブテーブルをモーフィングしている様子と「Window」と「Phase」を変更している様子をGIF動画にしました。(音付きは下に別途あります)

動画を用意しました。

歪みの調整って難しいですが、これだとほんと薄く歪みをかけるとか質感変えるといった事が簡単に出来ます。

Filter 11種類聴き比べ

既にかなり自由にかつ細かく音作りが可能な事が判りましたが、まだFilterがあります。

歪みをOFFにしておけばFilterとしても使えます。

Filterだけの動画を撮りました。

はっきり言ってこれだけでも価値があります。

一応補足としてFilerだけで動作させる場合、以下のオレンジ枠の所を全てOFF(消灯)にする必要があります。

12種類のフィルター

マニュアルにフィルターは個別の解説があったので載せておきます。

2 POLE LP, 2 POLE HP – プレーンバニラ2極フィルター。やや穏やかな音のフィルターを探しているなら、これが最善の策です。

3 POLE LP – このフィルターは、TB-303のフィルターのエミュレーションとして誕生しましたが、そのスケルチ音の一部が含まれています。

4 POLE LP – Audio Damage独自の4極ローパスフィルター。有名なムーグフィルターに大まかに基づいて、これはあからさまに電子的に響くフィルター効果に使用するものです。

4 POLE HP – 2極よりも急峻なカットオフスロープを持つハイパスフィルター。サウンドの低音を消したい場合は、これで十分です。

LP20, HP20 – Korg MS-20アナログシンセサイザーに搭載されているローパスおよびハイパスフィルターのエミュレーション。これらのフィルターは、2ポールLPおよび2ポールHPモードよりも個性があります。

4 POLE BP – 高い周波数と低い周波数を除去するバンドパスフィルターで、中央に残っているものを先に進めることができます。

NOTCH – このフィルターは、狭い範囲の周波数を除去します。その範囲の幅は、Resonanceノブの影響を受けます。設定を高くすると、範囲が狭くなります。

914 BP – Audio Damageの914フィルターバンクプラグインのバンドパスフィルター。ムーグフィルターバンクモジュールのフィルターを正確に再現した、これは独特の位相応答特性を持つバンドパスフィルターです。

FILTERPOD – Audio Damageの最初の製品の1つであるFilterpodのフィルター。それは本質的に、カットオフ周波数付近の奇妙なこぶ、およびいくつかの異常な共振とオーバードライブ特性を持つローパスフィルターです。

BYPASS – この選択は、単にフィルターを完全にオフにし、信号を通過させません。

 

歪みとFilterとモジュレーションの可能性

モジュレーション(LFO)は「WaveTable」、「Frequency」に対して掛けられます。

動画を撮ってみました。

「WaveTable」に対してLFOでモジュレート出来るのはかなり強力です。

本当に色々な事が出来ます。

「LFO SKEW」ノブでLFOの形を変更出来ます。

マニュアルに記載がありましたので、載せておきます。

Audio Damageの歪み系プラグインGrindの徹底レビューまとめ

まとめます。

・12種類のアルゴリズムによる歪みが得られる
・ウェーブテーブルをモーフィング、サイズ、オフセットの変更が出来、細かい歪み調整が出来る。
・12種類のフィルターはどれも素晴らしい
・シンプルなデザインでマニュアル無しでも使い方が判る
・定価自体が安く良心的
・FLStudioだけかもしれないが、VST3でオートメーションが出来ない
・アルゴリズムやフィルターの種類を変える際にリスト表示のみ
(「次へ」「戻る」ボタンがあったら最高)
・LFOの動きが見えない為、どういう動きをしているか把握辛い

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク
[themoneytizer id="118573-6"]
DTM
Chillout with Beat

コメント