MaschineユーザにおすすめするSerato Sampleの徹底レビュー
Chillout with Beats の yosi です。
先日作った第33回大サンプリング会でも使ったSerato Sampleの徹底レビューです。
第33回大サンプリング会
■お題:https://t.co/PzO6pCCYMR
■日程:10/13(日)21時〜10/20(日)24時まで
■曲をサンクラやYouTube等に投稿
■開催時間になったらハッシュタグをつけてツイート
詳細は画像見て下さい
ハッシュタグこちら→#第33回大サンプリング会 pic.twitter.com/EzDr3dtgGA— 大サンプリング会@第67回:8/14(日)21時〜8/21(日)24時まで (@sampling201705) September 27, 2019
こんな感じになりました。創作意欲が沸いて本当におすすめです。
ワークフローが本当に素晴らしいです。
結論から言いますとSerato Sampleはこんな方におすすめです。
・Maschineを持っている人
・ドラムやボーカルをチョップ(分割)を簡単にしたい人
・サンプルのキーやテンポを自然に変更したい人
・アニソン等のRemixを作る人
・PCキーボードしか持っていない人
このレビューは以下のポイントを中心に書きます。
・Maschine等の16パッド搭載MIDIコントローラーからの使い勝手
Serato Sampleの概要
プロデューサー向けの強力で直感的な新しいサンプラープラグイン。サンプルをすばやく検索、切り刻み、キーシフト、タイムストレッチできます。
世界的に有名なPitch ‘n’ Timeアルゴリズムが組み込まれており、市場で最高のタイムストレッチ品質を提供します。
サンプルは、Ableton Live、FL Studio、Logic Pro、MaschineなどのAU / VST *プラグインをサポートするほとんどのDAWで動作します。
主な機能
Serato Pitch ‘n Timeのパワーを使用して、サンプルを極端な値にタイムストレッチします。サンプルをプロジェクトに簡単に同期することもできます。
・完璧なキー検出とキーシフト
キーを見つけて、Pitch ‘n Timeの力でキーをシフトします。
・最高のサンプルを見つける
ワンクリックで、Serato Sampleのアルゴリズムは、作業に最適な16個のサンプルを見つけるか、ランダム機能で魔法を見つけます。
・認識を超えたサンプルの変更
各パッドを個別に操作できます。キー、bpmなど、パッドパラメーターをめちゃめちゃにします。
・キーボードモード
シンセのようにピアノの音階全体で1つのサンプルを演奏します。
・モノ/ポリ再生
Serato DJのようなモノフォニック再生でキューポイントをトリガーします。または、ポリフォニック再生を使用して、コードとドラムパターンを再生できます。
・使い慣れた高速キューポイントワークフロー
Serato DJの人気のキューポイントワークフローを使用して、パッドをすばやく設定およびトリガーします。
システム要件
- Mac OSX Mac OS X 10.10+
- Windows 7 with SP1+ (64 bit only)
- AU/VST plugins
Serato SampleのCPU負荷
CPUはCore i7-4770K 3.5GHzでの計測です。
約3分ほどのMP3を直接読んで1音鳴らした時の負荷が3%です。
結構軽い部類に入ると思います。
Poly発音も出来ますのえ3音程度鳴らしても7%~8%の負荷でした。
Serato Sampleの使い勝手
キーボードでも使えますが、Mashineの様な16パッド搭載MIDIコンの方が個人的にはおすすめです。
Serato Sampleは16パッド利用(16分割)が前提に作られているように思われます。
Serato Sampleワークフロー
まず実際のワークフローを見て下さい。
曲を読み込んで各パッドに割り当てていきます。
直接録音する機能はありません。
割り当てはリアルタイムで出来ますのでかなり楽で、その後の修正もかなり楽です。
マウスホイールで拡大縮小が出来てかなり良いです。
既存の曲をリミックスしたり、リメイクしたりする場合はかなり重宝します。
1つで足りなければ複数立ち上げて同じファイルを読み込んで別の箇所をスライスします。
あとは気の向くままパッドを叩けば簡単にフレーズが作れます。
あとはエフェクト処理とLoopCloudからキーにあったLoopを適当に並べるとこんな感じが出来ます。
LoopCloudについてはこちらの記事を参考にして下さい。
使ているエフェクトはRX950 Classic AD/DA ConverterとサイドチェインはNativeInstrumentsのコンプSupercharger GT、マスターにOzoneです。
Serato Sampleの残念なポイントとしてマスターに掛けるフィルターが無い点でしょうか。
(代わりにRX950を使っています)
RX950 Classic AD/DA Converterは少しLo-Fi感を出したい時にかなり重宝します。
同期とキーチェンジ
特に曲のキーが判らない場合、自動で認識してくれるので、かなり便利です。
キーは+-24の範囲で変更可能、テンポはホストに自動同期します。(解除も可能)
Find the best samples(自動サンプル割り当て機能)
リフの再構築等に便利な機能です。
一定の感覚に分割する場合や、ちょっと面倒な時はとりあえず試すと良いです。
GUI左下からアクセス可能です。
「FIND SAMPLES」の右側にある▼をクリックするとモードを選択出来ます。
- Find Samples (デフォルト):サンプルの検索では、アルゴリズムを使用して、サンプリングに適した曲の領域を検索します。その後、キューはランダムに配置されますが、それらの領域内でビートに合わせて配置されます。
- Set Slicer: このモードでは、現在の再生ヘッドの位置から開始して、設定された長さで16個の連続したキューポイントが連続して作成されます(ドメイン)。ドメインの開始位置は、スライサーオートセットモードの使用後に表示されるスライス領域コントロールを使用して、左右の矢印を使用して調整できます。各キューの長さは、ビート値と2つの左右矢印を使用して設定できます。キューの長さは、1/16ビートから16ビートの間で複数の値に変更できます。長さを調整すると、すべてのキューポイントがすぐにリセットされ、それぞれの設定に一致します。
- Set Random: このモードは、トラック上のランダムに選択された16の位置にキューを作成します。 [ランダムに設定]をもう一度クリックすると、16個のキューポイントがランダム化されます。
- Key Shift Pad: このモードでは、ユーザーは16のキューすべてに単一のパッドを異なるキー単位ですばやく複製して、創造的でメロディックなパフォーマンスを実現できます。これは、「複製」したいキューを選択し、次に自動設定ボタンを押すことで達成されます。これにより、そのキューパッドに選択されたキーが「ルート」値になり、後続の各パッドが(1または2)ずつ増加します、-12〜+12の範囲です。
それぞれの違いを順番に動画にしました。
おすすめな使い方としてリフを再構築する方法があります。やり方は簡単でスライス単位でピッチを変えたり、リバースすれば以下の様なリフの再構築が簡単に出来ます。
最初に流れるのがオリジナルのリフで後から流れるのが再構築した結果にドラムを足しています。
上の再構築した結果に更にTime Stretchと少しFilterを追加したのがこちらです。ほんと簡単に出来てしまします。音程やスピードを変更しても不自然にならず「Pitch ‘n Time」が素晴らしい仕事をしてくれます。
UndoとRedo
さまざまなキューパラメーターの変更を元に戻したりやり直したりするために使用します
これ本当に素晴らしいです。「Find the best samples」の機能などを触っていると勝手に分割箇所が変わって困る事がありましたが、Undoのお陰で助かりました。
MashineユーザにおすすめするSerato Sampleの徹底レビューまとめ
まとめます。
HipHop、Remixを作る人は買うとかなりの時短になると思います。
ワークフローがサクサク進む為、クリエイティビティを損なわずに曲が出来る感覚は本当に素晴らしいです。(やりたい事の為に調べ事をして時間が無駄に過ぎるってありませんか?)
コメント
お世話になっております。
こちらも導入検討していて調べものでたどり着きました。
fl内でpcのキーボードで音出しをしてるんですがセラート内のパッドにZと書いているのにキーボードでZのところ押してもZのパッドが鳴らないんですがFL内のMIDIの設定で鳴らせるようになるかわかりますでしょうか?
FLのMIDIのセッティング見ましたがキーボードのキーを変えるみたいな設定は見つかってない状態です。
一音階したをならせるようになればできそうなんですが
Zキーで鳴るのが,の文字のパッドのところからでパッドの一部がマウスでしか使えない状態です。
yuuさん
こんばんは。
FLはルートノート(MIDIの基準となる音)が他のDAWと2オクターブ異なります。
変更方法は以下の記事を参考にしてみて下さい。
https://chilloutwithbeats.com/fl-studio-changing-root-note/
あとFL21から「Alt」を押しながらテンキーの2~6でPCキーボードからの入力のオクターブを変更できるようになりました。
「Alt」押しながら「3」を押すとSerato Sampleで「Z」から使えるようになります。
返信ありがとうございます。
記事の方のを参考にして無事できました。
設定はありどうだけど探してもわからなかったのでめちゃくちゃ助かりました。
MPCの方でも鳴らないパッドがあるのでルートの音設定ででいけそうです。
ありがとうございました。
yuuさん
解決したようで何よりです。
DAWを選ぶ工程は色々大変だと思いますが、自分にフィットする形を見つけて下さいね。