Reaktorの使い方 Delayを一から作る1
Chillout with Beats の yosi です。
3回に亘ってBPM同期するシンプルなDelayをLibraryを使わずに作っていきます。
これはモジュラーでDelay(エフェクトとしてだけでなく遅延という考え方)を扱う上で大切な事かと思います。
3回の記事で学べる事
・Delayのシグナルフローを学べます。
・BPM同期に必要な知識を得られます。
3回の記事内容です。
2回目 フィードバックを実装
3回目 最後はBPM同期の実装
Reaktorの使い方 Delayを一から作る
事前準備
まずReaktorの起動ですが、簡単に音を出して確認出来るようにDAWのエフェクトにインサートすると後々楽です。(最初だけスタンドアローンで後からエフェクトにインサートでも可)
このサイトではFLStudioをベースにすすめます。
(DAWの機能を使う訳では無いため、他のDAWでもあまり違いはないはずです)
まず、ReaktorをDAWのミキサーにインサートします。
以下のような画面が表示されますので、真ん中の「Build.」をクリックします。
画面上部の「Edit」をクリックします。
インプットとアウトプットを作る
実機のエフェクターに例えるなら箱(Instrument)を用意します。
その箱(Instrument)にインプットとアウトプットを付ける感じです。
画面下部で右クリックから「New Instrument」をクリック
出来た「Instrument」をダブルクリックして中を開きます。
まっさらな状態ですので、右クリックから「Built-In Module」->「Terminal」->「In Port」を追加します。
同様の手順で「Out Port」も追加します。
インプットとアウトプットを追加すると以下のようになります。
Delayモジュールを追加する
要のDelayモジュールを追加します。
その前にDelayモジュールは単純に音を遅らせるだけです。
その為、DryとWetを分ける必要がありますので、「Add」モジュールを使います。
「Add」モジュールはシグナルを足します。オーディオでもイベントでも使えます。
(音量調節の出来ないミキサーのようなイメージです)
右クリックから「Built-In Module」->「Math」->「Add」を追加します。
次に「Delay」モジュールを追加します。
右クリックから「Built-In Module」->「Delay」->「Single Delay」を追加します。
一度結線します。
「In」->「Single Delay」の「In」と「Add」につなぎます。
「Single Delay」の「Out」を「Add」につなぎます。
「Add」の「Out」を「Out」に接続します。
コントローラーを付けてディレイタイムを調節出来るようにします。
「Single Delay」の「Dly」の上で右クリックから「Create Control」をクリックします。
一度上の階層に戻ります。
何もない所でダブルクリックか、パンくずリストから上の階層に戻れます。
GIF動画を用意しました。
上の階層で「In」の「1」と「Instrument」を接続します。
「Instrument」の「Out」を「Out」の「1」と「2」に接続します。
(モノラル仕様です)
これで音が鳴りますので、何か鳴らしてみてください。
とてもシンプルなDelayが鳴ると思います。
つまみを動かすとDelayタイムが変わります。
ただ、つまみを動かしている時に音が鳴るとノイズが鳴ります。
これを回避しつつディレイの音量を変化出来るようにします。
Smootherを追加する
「Instrument」の中に入り、右クリックから「Built-In Module」->「Auxiliary」->「Audio Smoother」をクリックします。
違いは以下の通りです。
Smootherを値が大きく変わったときに間を補完してくれます。
(上がSmootherあり、下がSmootherなし)
以下の様にノブと「Signal Delay」モジュールの間に入れます。
Delayの音量をコントロールする
音量をコントロールする為にAmpモジュールを追加します。
右クリックから「Built-In Module」->「Signal Path」->「Amp/Mixer」を追加します。
「Single Delay」の「Out」を「Add」の間に入れます。
「Mixer」の「Lvl」の上で右クリックから「Create Control」をクリックします。
以上で今回は完了です。
Panelの配置を修正する
Controlを追加するとPanel上にコントローラー(ノブやフェーダー)が出来ます。
そのままだと重なっていますので、調整します。
鍵アイコンをクリックするとコントローラーを動かせるようになりますので、調整します。
動作確認
音を出して動作を確認してみます。
フィードバックがないので1回Delayが鳴るだけのシンプルなものです。
とは言え、工夫次第では面白い効果が得られます。
以下の動画ではLFOを使ってDelayTimeを変えています。
(効果音的なものは作れますが、曲で使えるかというと難しいかもしれません)
Reaktorの使い方 Delayを一から作る1まとめ
シンプルな事からの学びって大きいですね。
あの音ってこの仕組みが素になっているのかな?って思えたらその音を自分でも作れるようになると思います。
次回はフィードバックを実装します。
コメント