FL Studioのメジャーアップデートがリリースされました。
順当にいけばFL Studio22がリリースされるはずでしたが、リリース番号と西暦を合わせようという事になったようです。
ですから今回のリリースはFL Studio2024となりました。
短縮してFL Studio24と表記されることもあるそうです。
(もうFL Studio24で良いんじゃないの?って思うのは私だけですかね?)
前回のアップデートに関する情報はこちらです。
- FL Studio 2024のダウンロード
- FL Studio 2024アップデートの概要
- 手っ取り早くアップデート内容を理解する方法
- FL Cloudのアップデート詳細解説
- FL Studioのアップデート詳細解説
- Instruments & Effectsのアップデート詳細解説
- Piano rollのアップデート詳細解説
- Playlistのアップデート詳細解説
- Browserのアップデート詳細解説
- Channel Rack & Stepsequencerのアップデート詳細解説
- MIDI scriptingのアップデート詳細解説
- Mixerのアップデート詳細解説
FL Studio 2024のダウンロード
ダウンロードはオフィシャルから出来ます。
該当するフォーマットのリンクをクリックするとダウンロードが始まります。
起動するとメジャーアップデート後の起動で「FL Studio needs to be unlocked」のメッセージが表示されます。
もし表示されるようでしたら、別途記事を書いていますので、こちらをどうぞ。
FL Studio 2024アップデートの概要
- FL Cloud
- FL Studio
- FL Studio Startup – プロジェクトの読み込み、曲の作成、プレイリストへのオーディオの録音などのクイックスタートオプションを備えたオプションの’ウェルカムウィンドウ’を表示します。
- CLAP Plugin Support – CLever Audio Plugin(CLAP)プラグインのサポートをご紹介します。
- CPU Enhancement – FL StudioはユーザーインターフェイスにBlend2Dを使用するようになりました。
- File support – AIFFのインポートに対応しました。
- macOS Toolbar – メインメニューの項目を macOS アプリケーションメニューに追加しました。
- Macros – ‘Switch all audio clips to’「すべてのオーディオクリップを切り替える」タイムストレッチマクロを追加しました。
- Plugin Picker – 改良された検索は、入力された文字のいずれかを含むアイテムを表示します。
- Plugin Wrapper – VST3プラグインにポリ・アフタータッチを実装。
- User manual – コミュニケーションパネルにオンラインヘルプ/マニュアルを表示するオプションを追加。一般設定を参照してください。
- Scripting – スクリプト・エディター・オプションがファイル設定の’外部ツール’パネルに追加されました。
- Purge FL Cloud cache – FLクラウドサウンドのキャッシュを削除するオプションを追加しました。
- Keyboard Shortcuts – 一般設定オプションで、選択した機能(キーボードショートカットを含む)の’キーボードショートカットを管理’できます。ブラウザとピッカー、MIDIインポートなど。
- Trial Startup – FL Studio Editionを選んでトライアル・モードでテストできます。時間無制限。
- Tool buttons – カーソルを合わせると、押されているかどうかが表示されます。
- Info panel – オンラインビデオなど、公共の場でFL Studioを使用する際のプライバシーのために、ユーザー名を「ナンバープレート」番号に置き換えました。
- Menu Bar – ニュース、ダウンロード、通知を表示するオプションを追加。
- Audio Buffer (macOS) – macOS (Apple Silicon)のデフォルトバッファは128になり、”Efficiency “コアよりも “Performance “コアの使用が推奨されるようになりました。
- Plugin Management (macOS) – VST3プラグインをユーザーのLibraryフォルダ(システムのLibraryフォルダだけでなく)で検索できるようになりました。
- File Support – WAVPackとM4Aファイルをミキサーとプレイリストのトラックにドロップできるようになりました。
- Instruments & Effects
- Kepler Exo (Instrument) – Kepler Exo (Instrument) – JUNO-6™とJupiter-8™シンセサイザーがプラグイン・インストゥルメントの時代に考案されたとしたら、その世界を想像する新しいビンテージ・シンセ・プラグイン。All Plugins Editionに付属。
- Low Lifter (Effect) – Low Lifterは低音域にダイナミックに倍音を加え、その存在感を高め、深い低音域を効果的に再生できない機器でも、より強い低音に感じられるようにします。Signature Bundle以上に付属。
- Spreader (Effect) – 非破壊ステレオエンハンサープラグイン(モノラル対応)。Producer Edition以上に付属。
- Edison – 改良されたAIデクリッパー。ボーカルと一般(音楽)オーディオに最適化されたモデルと、新しいボーカル・デノイザー・ツールが追加された。
- MIDI Out – “Note” コントロールに “Note off” 値セレクタを追加。
- Sampler Channel – 波形プレビューを右クリックし、’Locate file’を選択すると、サンプルを選択した状態でOS File Browserを開くことができるようになりました。
- Piano roll
- Chord Progression Tool – 音楽的なコード進行でクリエイティブなプロセスを後押しするAI搭載ツール。プリセットとアルゴリズミック・オプション。
- Piano roll – ピアノ・ロール(イベント・エディター・エリア)とステップシーケンサー(グラフ・エディター)のノート・リピート。
- Piano roll scripting – score.getDefaultNotePropertiesメソッドを追加しました。
- Playlist
- Make Unique Clips – Hold (Shift+V+Left-Click and Drag) and release – ユニークなクリップを作成する – (Shift+V+左クリックしてドラッグ) を押し続けて放す – 影響を受けたパターンクリップをコピーし、ユニークなインスタンスを作成します。または、クリップを選択して (Ctrl+Shift+V) を使用して選択したクリップをユニークにします。
- Audio Clips – ‘Send to playlist as an audio clip’メニューオプションを使用するとき、新しいオーディオクリップをビューに配置する。
- Automation Clip Editor – クリップの発見を改善するために、オートメーションクリップエディタに’プレイリストで選択’ボタンを追加しました。
- Instrument vs Audio Track – サンプルをプレイリストのインストゥルメントトラックにドロップした時の動作を選択できるようになりました。
- Nudge Edits – ‘Edit menu > Nudge clips with mouse wheel’(エディットメニュー > マウスホイールでクリップをナッジ)でShift+マウスホイールのナッジ動作のオンとオフを切り替えられます。
- Browser
- Browser – サンプルプレビューオプションは、プロジェクトにドロップするとFLサウンド(テンポとキー同期)にマッチします。サンプルプレビューにマウスオーバーすると、サンプルプレビューパネルにオプションが表示されます。サンプルはこのメタデータを持っている必要があります。
- Browser – ブラウザータブを選択し、右クリックするとオプションが表示されます。
- Channel Rack & Stepsequencer
- Channel Rack – 複数のオーディオ・チャンネルまたはインストゥルメント・チャンネルを削除すると、各チャンネルの関連データを削除するよう求められます。
- Swing – チャンネルごとにスイング・ノートを切り捨てるオプション(とマクロ)。(右クリック)Miscellaneous Channel SettingsのSwingノブ。
- MIDI scripting
- Browser – ブラウザ・ナビゲーション機能がSounds タブで動作するようになりました。
- Functions – etRouteToにafterRoutingChangedを実行するパラメータと、ミキサーのセンド・レベルを取得・設定する関数を追加。
- Mixer
- Effects Slots – ミックス・レベルのオートメーション・クリップにミキサー・トラック名が表示されるようになりました。
- Colors -ミキサーのエフェクト・スロット・メニューに「Random color」を追加。
手っ取り早くアップデート内容を理解する方法
ImageLineさんの掲示板で動画で使われたプロジェクトがダウンロード出来るんです。
そのプロジェクトを見て動画と同じことをすれば理解が深まるという事です。
https://forum.image-line.com/viewtopic.php?t=46603&start=850
(ダウンロードは要ログイン)
なおダウンロードしたzipファイルを解凍せずに読み込めます。
FL Cloudのアップデート詳細解説
FL Cloud(Plugins)
サードパーティとImage-Line Group VSTプラグインがますます充実。無料およびサブスクリプションレベルのプラグインをご利用いただけます。注:FL Studioの各エディションに同梱されているプラグインは除きます。
FL Cloudに新たにPluginが追加されました。
FL StudioのNativeプラグインとは全く別で、主にグループ会社となったUVIさん、MeldaProductionさん, UnitedPlugnsさん, W. A. Productionさんの選定されたプラグインが利用可能となりました。
無料ユーザ向けのプラグインもあります。
今の所、全部10種類でUVIさんのピアノ音源のModel D、MeldaさんのMVibratoMB、UnitedPluginsさんのFirePresser等が無料で使えます。(Baby AyduoさんのSuperVHSも無料です)
有料のPlus(9.99ドル/月)は無料版に+8種類、Pro(19.99ドル/月)は無料版に+55種類が使い放題となります。
なお1年分一括で払うとキャンペーンでPlusは80ドル、Proは100ドルとお得です。
(ただし99ドルはイントロ価格で最初の1年のみ)
Pro版だとRift、MPowersynth、MSoundfactory、World Suite 2、Synth Anthology 4等も含まれておりかなりのボリュームです。
しかもPlusは50ユーロ分、Proは100ユーロ分のバウチャーが貰えます。
このバウチャーはUVI, MeldaProduction, UnitedPlugins, W. A. Productionで使えます。
このバウチャーがセールで使えるかどうかが判らないので、何とも言えませんが、もしセールで使えたらこのサブスクはかなりお得です。
Mastering
サブスクリプションのユーザーは、マニュアルコントロールのセットで自動化されたマスターに磨きをかけることができます。
AIを搭載したシステムを使って、すべての主要なデジタル・ストリーミング・プラットフォームのラウドネス(LUFS)仕様に準拠したミックスをマスタリングします。また、FLクラウドでは、音楽のスタイルに応じて結果を最適化する自動ジャンル検出機能も利用できます。注意 インターネット接続が必要です。
サブスクユーザのみとありますが、無料ユーザでも一部機能を使えます。
Ozoneを持っていないユーザ向けですね。
場所は「File」->「Export」->「Master…」です。
ターゲットを選ぶことが出来てラウドネス値を自動で合わせてくれます。
(この機能に関しては無料ユーザでも使えます)
FL Studioのアップデート詳細解説
FL Studio Startup
プロジェクトの読み込み、曲の作成、プレイリストへのオーディオの録音などのクイックスタートオプションを備えたオプションの’ウェルカムウィンドウ’を表示します。
他のDAWでよく見る起動時に何を開くのかをを選ぶ画面です。
最近のプロジェクトやテンプレートが表示されます。
毎回表示されるのが面倒という方は「Do not show in the future」をOnにすれば、いままで通りにすることも可能です。
CLAP Plugin Support
CLever Audio Plugin(CLAP)プラグインのサポートをご紹介します。
FL StudioがCLAPに対応しました。
最近対応するプラグインも増えてきたので、嬉しいですね。
CLAPとVST3で音の違いがあるのかなと調べてみようとしたのですが、結構違いました。
位相を反転させて打ち消しで確認しようとしたのですが、かなり音が残るんです。
もう少し深掘りしてみますのでここでは割愛します。
CPU Enhancement
FL StudioはユーザーインターフェイスにBlend2Dを使用するようになりました。
FL StudioのユーザインターフェイスにBlend2Dを使う事でCPU負荷を減らす対策をしたようです。
File support
AIFFのインポートに対応しました。
AIFFのインポートに対応しました。
AIFFはmacで主に使われる非圧縮のオーディオフォーマットでWinで言う所のWavです。
Winでは中々使う事が無いので、対応していなかったことに気付きませんでした。
AIFFの特徴
- 無圧縮音声フォーマット:AIFFは無圧縮の音声データを格納するため、データは非常に高品質です。しかし、無圧縮であるため、ファイルサイズは大きくなります。
- ファイル拡張子:AIFFファイルは通常、拡張子「.aiff」または「.aif」を持ちます。
- 互換性:Mac OSで広く使用されているフォーマットですが、Windowsや他のオペレーティングシステムでも対応するソフトウェアを使用すれば再生可能です。
macOS Toolbar
メインメニューの項目を macOS アプリケーションメニューに追加しました。
macOSに関する事なので私の環境(Win)では検証出来ない為、端折ります。
Macros
‘Switch all audio clips to’「すべてのオーディオクリップを切り替える」タイムストレッチマクロを追加しました。
全てのオーディオをオーディオクリップに切り替えるマクロが追加されました。
サンプルを読み込むと「Resample」モードで読み込まれます。
これはBPMを変えてもサンプルの長さが変わらないモードです。
ループを多用する場合は煩わしかったのですが、マクロでまとめて処理出来るようになりました。
(とはいえ、結局自分でBPMに合わせる必要はあります)
場所は「Tools」->「Macros」->「Swich all audio clips to」の中です。
Plugin Picker
改良された検索は、入力された文字のいずれかを含むアイテムを表示します。
これは個人的にかなり嬉しいです。
「Plugin Picker」自体は F8 で起動出来るので、Stream Deckで音源やエフェクトを1発起動出来ます。
以前も無理やり近い事は出来ていましたが、数に制限があったり、登録が面倒という手間がありました。
今回のバージョンアップでF8の後に文字列を送ってエンターを送る事で、開けるようになりました。
実際やってみましたが、結構良いです。
ただ、余計なプラグインを入れ過ぎているせいか、ちょっともたつきがあります。
Phase Plantを登録してみました。
一瞬Pickerの画面が出る程度で開けます。
Plugin Wrapper
VST3プラグインにポリ・アフタータッチを実装。
VST3のアフタータッチがポリフォニックに対応しました。
アフタータッチ自体対応機器を持っていないと使えません。
アフタータッチとは鍵盤をさらに押し込む事で動作する仕組みです。
モノフォニックアフタータッチだと和音を弾いて1つの鍵盤を押し込むと全ての和音に同一の効果が掛かります。
ポリフォニックアフタータッチだと和音を弾いてそれぞれ別々のタイミングで効果を掛ける事が出来ます。
NIさんの動画でそれぞれの違いを解説されていました。
User manual
コミュニケーションパネルにオンラインヘルプ/マニュアルを表示するオプションを追加。一般設定を参照してください。
ヘルプ表示がオフラインヘルプを選べるようになったのとコミュニケーションパネルでの表示が可能となりました。
オンラインパネル
「Online Panel」をクリックすると右側に表示されるパネルでマニュアル表示が出来るようになりました。
(下図の赤枠がOnline Panel)
クローム等のブラウザに切り替えなくてもヘルプを見る事が可能です。
オフラインヘルプ
要はインターネットに接続していない状態でもヘルプを開くことが可能になります。
オフラインヘルプを利用するにはオフラインヘルプのインストールが必要です。
設定箇所
設定はそれぞれ「OPTION」の「General settings」を開きます。
一番下の「Advanced」の一番下のプルダウンから「Use offline help」、「Show help in a panel」が選択可能になっています。
Scripting
スクリプト・エディター・オプションがファイル設定の’外部ツール’パネルに追加されました。
スクリプトのエディターを自分が使っているエディターを指定出来るようになりました。
設定は「OPTION」の「File settins」を開きます。
下の方の「External tools」のフォルダアイコンをクリックしてエディターを指定します。
Purge FL Cloud cache
FLクラウドサウンドのキャッシュを削除するオプションを追加しました。
FL Cloudでサンプルをロードする際に正常にロードできなかった場合にキャッシュを削除するオプションが付きました。
FL Cloudで調子が悪い時に試すやつです。
設定は「OPTION」の「File settins」の「Troubleshooting」の中にあります。
Keyboard Shortcuts
一般設定オプションで、選択した機能(キーボードショートカットを含む)の’キーボードショートカットを管理’できます。ブラウザとピッカー、MIDIインポートなど。
一部のキーボードショートカットを管理出来る様になりました。
以前から要望が多かった機能かと思いますが、今の所ほんの一部です。
場所は「General settings」の「Manage shortcuts」をクリック
以下の設定画面からショートカットを編集できます。
選択肢は少ないです。
あと私の環境だと「Show plugin database」が起動しませんでした。
(マイナーバージョンアップなどで改善されるかと思います)
Trial Startup
FL Studio Editionを選んでトライアル・モードでテストできます。時間無制限。
FL Studio Editionを選んでデモ板として動作させることが出来るようになりました。
これはどのエディションを購入すればいいか悩むユーザ向けで、意外と低いエディションでもいい場合もありますし、特定のプラグインが使いたいとかであれば、一番上でないと使えないなんてことがあります。
ログインしていない状態でFL Studioを起動すると以下の様に、各エディションが右側に表示されます。
選ぶエディションによって使いえる機能やプラグインが変わるので、購入やアプグレ時の参考に出来ます。
Tool buttons
カーソルを合わせると、押されているかどうかが表示されます。
これ以前はマウスオーバーした時の画像と実際に選択時の画像が同じでした。
マウスオーバー時は枠だけになりました。
以下の画像の下側がFL Studo 2024です。
Info panel
オンラインビデオなど、公共の場でFL Studioを使用する際のプライバシーのために、ユーザー名を「ナンバープレート」番号に置き換えました。
やっとです。
ほんと長かったです。
問い合わせしたこともあるんですが、全く取り合ってもらえない感じでした。
Hitパネルに表示されていた名前が[]と3つの英字と4つの番号で表記されるようになりました。
Menu Bar
ニュース、ダウンロード、通知を表示するオプションを追加。
「Online Panel」をクリックした際に右側に表示されるパネルにニュース、ダウンロード、通知を表示するオプションが追加されたようです。
設定箇所は判りませんでした。
Audio Buffer (macOS)
macOS (Apple Silicon)のデフォルトバッファは128になり、”Efficiency “コアよりも “Performance “コアの使用が推奨されるようになりました。
macOSに関する事なので私の環境(Win)では検証出来ない為、端折ります。
Plugin Management (macOS)
VST3プラグインをユーザーのLibraryフォルダ(システムのLibraryフォルダだけでなく)で検索できるようになりました。
macOSに関する事なので私の環境(Win)では検証出来ない為、端折ります。
File Support
WAVPackとM4Aファイルをミキサーとプレイリストのトラックにドロップできるようになりました。
WAVPackとM4Aファイルに対応しました。
WAVPackとM4Aファイルについては以下のを参考にして下さい。
WAVPackの特徴
-
ロスレス圧縮
- WAVPackはロスレス圧縮をサポートしており、元の音声データを完全に復元できます。音質の劣化がないため、オリジナルの音質を保ったままファイルサイズを削減できます。
-
ハイブリッドモード
- WAVPackにはハイブリッドモードがあり、ロスレス圧縮と有損圧縮を組み合わせた独自の方式です。このモードでは、圧縮ファイルと共に「補完ファイル」を生成し、有損圧縮ファイル単体で再生することも、補完ファイルを使用してロスレスに再生することも可能です。
-
高速エンコード・デコード
- WAVPackはエンコードおよびデコードが高速であり、処理速度が非常に優れています。これにより、大量の音声データを迅速に処理できます。
-
可変ビットレート (VBR)
- WAVPackは可変ビットレート (VBR) をサポートしており、音声の複雑さに応じてビットレートを調整するため、効率的に圧縮が行えます。
-
クロスプラットフォームサポート
- WAVPackはWindows、macOS、Linuxなど、さまざまなプラットフォームで利用可能です。また、多くの音楽プレーヤーやオーディオソフトウェアがWAVPackをサポートしています。
M4Aファイルの特徴
-
コーデック
- M4Aファイルは、主にAAC(Advanced Audio Coding)コーデックやALAC(Apple Lossless Audio Codec)を使用します。AACは有損圧縮方式であり、ALACはロスレス圧縮方式です。
-
音質
- AACはMP3よりも高い圧縮効率と音質を提供し、低ビットレートでも高音質を維持します。ALACはロスレス圧縮により、元の音質を完全に保持します。
-
ファイル拡張子
- M4Aは「.m4a」という拡張子を持ちますが、同じMPEG-4コンテナ形式を使用するビデオファイルは「.mp4」という拡張子を持ちます。このため、M4Aファイルは音声専用ファイルであることがわかります。
-
デジタル著作権管理 (DRM)
- M4Aファイル自体はDRMフリーですが、AppleのiTunes Storeから購入した音楽ファイルは、かつてDRM(デジタル著作権管理)によって保護されていました。これらのファイルは「.m4p」という拡張子を持っていました。
Instruments & Effectsのアップデート詳細解説
Kepler Exo (Instrument)
Kepler Exo (Instrument) – JUNO-6™とJupiter-8™シンセサイザーがプラグイン・インストゥルメントの時代に考案されたとしたら、その世界を想像する新しいビンテージ・シンセ・プラグイン。All Plugins Editionに付属。
Kepler Exoは、もしJUNO-6™とJupiter-8™シンセサイザーがプラグイン・インストゥルメントの時代に構想されていたとしたら、その世界を想像しています。オシレーター、フィルター、コントロールの相互作用の分析に細心の注意が払われ、オリジナルのクラシックにふさわしいサウンドが作られています。
「All Plugins Edition」ユーザは新しい音源Kepler Exoが付属します。
Low Lifter (Effect)
Low Lifterは低音域にダイナミックに倍音を加え、その存在感を高め、深い低音域を効果的に再生できない機器でも、より強い低音に感じられるようにします。Signature Bundle以上に付属。
Low Lifterは、低音域にダイナミックに倍音を付加し、その存在感を高めることで、深いサブ周波数を効果的に再生できない機器でも、より強い低音の知覚を生み出します。これは、不足している、あるいは弱い基本周波数に関連する倍音を提供することで、深いサブ周波数が存在しない信号であっても、より強い低音の存在感を知覚させるという音響心理学の原理に基づいています。Low Lifterは、特にフルミックスを処理する際に、ローエンドのエネルギーを大幅にブーストすることもできることに注意することが重要です。この場合、Low Cutノブを使用することで、ローエンドのラウドネス感を維持したまま、エネルギーの増加を補正することができます。
「All Plugins Edition」、「Signature Bundle」ユーザには新しいエフェクトLow Lifterが付属します。
Spreader (Effect)
非破壊ステレオエンハンサープラグイン(モノラル対応)。Producer Edition以上に付属。
Spreaderは、モノラルシステムとの互換性に影響を与えることなく、オーディオのステレオイメージを広げます。つまり、モノラルスピーカーや、ステレオチャンネルをモノラルに合成するシステムでオーディオを聴いても、良い音で聴くことができます。関連プラグイン Stereo EnhancerとStereo Shaper。また、Mixer Track Properties – Stereo separationにステレオコントロールがあります。Wavecandy Vectorscopeでステレオ効果を視覚化。
「All Plugins Edition」、「Signature Bundle」、「Producer Edition」ユーザは新しいエフェクトSpreaderが付属します。
Edison
改良されたAIデクリッパー。ボーカルと一般(音楽)オーディオに最適化されたモデルと、新しいボーカル・デノイザー・ツールが追加された。
EdisonのAIデクリッパーが改良され、ボーカルデノイザ―が新たに追加されました。
AIデクリッパー
デクリッパーは2つのAIモデルに基づいており、1つはクリップされたヴォーカル、もう1つは一般的な音楽に特化してトレーニングされています。有効にするには、Declipperボタンが選択されていることを確認してください。初回起動時には、機能のダウンロードを促されます。デクリッパーは、A/Dコンバーターに過負荷がかかったり、磁気テープが過飽和状態になったりした場合に生じる、デジタルおよびアナログのクリッピング・アーティファクトを修復します。デクリッパーは、ライブコンサートやインタビュー、1回限りのオーディオイベントなど、再録音できない録音を保存するのに非常に便利です。
注意:デクリッパーは機械学習(AI)アルゴリズムに基づいており、初回使用時にデクリッピング・モデルのダウンロードを要求することがあります。モデルは随時更新されます。
場所はEdisonのスパナアイコンから「Clean up(denoise)…」です。
ボーカルデノイザ―
ボーカルデノイザーツールは、AIボーカル抽出ツールで、検出されたボーカルとそれに混ざった他の音のバランスを自由に選択することができます。音楽であったり、不要なノイズであったりします。
場所はEdisonのスパナアイコンから「Vocal denoise/isolator…」です。
試してみましたが、結構な精度でボーカルを抽出する事やボーカルを抜いてカラオケ状態にする事が可能です。
MIDI Out
“Note” コントロールに “Note off” 値セレクタを追加。
「MIDI Out」の「Control settings」を「Note」に設定した際に一番下に「Note off」値が設定出来るようになりました。
Sampler Channel
波形プレビューを右クリックし、’Locate file’を選択すると、サンプルを選択した状態でOS File Browserを開くことができるようになりました。
「Sampler」の波形プレビューを右クリックした際に「Locate file」が追加されました。
クリックするとブラウザでファイルの場所が表示されます。
Piano rollのアップデート詳細解説
Chord Progression Tool
音楽的なコード進行でクリエイティブなプロセスを後押しするAI搭載ツール。プリセットとアルゴリズミック・オプション。
コード進行を簡単に作れる「Chord Progression Tool」がピアノロールに追加されました。
場所はピアノロールのスパナアイコンから「Generate chord progression…」です。
Alt + p でも起動出来ます。
これは素晴らしいですね。
コードからアルペジオやパターンまでサクっと作れます。
こちらが判り易いです。
Piano roll
ピアノ・ロール(イベント・エディター・エリア)とステップシーケンサー(グラフ・エディター)のノート・リピート。
ノートリピート機能がステップシーケンサーとピアノロールのイベントエディターに追加されました。
ピアノロール
ステップシーケンサー
Piano roll scripting
score.getDefaultNotePropertiesメソッドを追加しました。
ピアノロールのスクリプトに新しいメソッドが追加されたようです。
直訳するとデフォルトノートのプロパティを取得するメソッドかと思います。
ヘルプにも情報が載っていないので、詳細は不明です。
Playlistのアップデート詳細解説
Make Unique Clips
Hold (Shift+V+Left-Click and Drag) and release – ユニークなクリップを作成する – (Shift+V+左クリックしてドラッグ) を押し続けて放す – 影響を受けたパターンクリップをコピーし、ユニークなインスタンスを作成します。または、クリップを選択して (Ctrl+Shift+V) を使用して選択したクリップをユニークにします。
ショートカット (Shift+V+左クリックしてドラッグ) で「Make Unique」が出来るようになりました。
「Make Unique」はパターンのコピーでは無く、サンプルやオートメーション自体を複製します。
違いは、パターンのコピーは変更を加えると大元は同じサンプルやオートメーションなので、全てが同じ様に変化します。
「Make Unique」すると新しいサンプル、オートメーションとして複製されるので、変更しても、複製元が変化する事はありません。
動画を用意しました。
最初は単純にコピーして、変更すると両方変化します。
次に「Make Unique」して変更し、片方しか変化しない様子を動画にしました。
Audio Clips
‘Send to playlist as an audio clip’メニューオプションを使用するとき、新しいオーディオクリップをビューに配置する。
ブラウザ等からサンプルの右クリックで「Send to playlist as an audio clip」が追加されました。
Automation Clip Editor
クリップの発見を改善するために、オートメーションクリップエディタに’プレイリストで選択’ボタンを追加しました。
オートメーションクリップエディタのアイコンをクリックすると該当するオートメーションクリップが光ります。
Instrument vs Audio Track
サンプルをプレイリストのインストゥルメントトラックにドロップした時の動作を選択できるようになりました。
「Instrument Track」にサンプルをドラッグアンドドロップ出来るようになりました。
以下のメッセージが出ますが、「Yes」を選択し、ドラッグする事で可能です。
Nudge Edits
‘Edit menu > Nudge clips with mouse wheel’(エディットメニュー > マウスホイールでクリップをナッジ)でShift+マウスホイールのナッジ動作のオンとオフを切り替えられます。
「Playlist」のメニューの「Edit」->「Nudge clips with mouse wheel」でマウスホイールの動作を変更出来るようになりました。
「Nudge clips with mouse wheel」にチェックが無い状態で横スクロールし、チェック有りだと今まで通り、クリップの移動や波形の移動が出来ます。(両方便利だから何かのキーで両方使えるようにしてくれると嬉しいですね)
Browserのアップデート詳細解説
Browser
サンプルプレビューオプションは、プロジェクトにドロップするとFLサウンド(テンポとキー同期)にマッチします。サンプルプレビューにマウスオーバーすると、サンプルプレビューパネルにオプションが表示されます。サンプルはこのメタデータを持っている必要があります。
一般的にWAVでテンポとキー情報持っているファイルはAcidizedという表記がされています。
それ以外だとテンポとキー情報は持っていないと考えた方が良いです。
昔はそこそこ多かったのですが、最近Acidizedフォーマットは少ない傾向にあり、ファイル名にキーとBPMが記載されているケースがほどんどです。
FL Cloudのサンプルは全てAcidizedなので、ドラッグアンドドロップすると自動でプロジェクトのテンポに合います。
またキーは画面下で変更が出来ます。
Browser
ブラウザータブを選択し、右クリックするとオプションが表示されます。
以前からブラウザタブを選択して右クリッでオプションは表示されていました。
何のことか謎ですが、バージョンで比べてみたら以下の3つが追加されていました。
Channel Rack & Stepsequencerのアップデート詳細解説
Channel Rack
複数のオーディオ・チャンネルまたはインストゥルメント・チャンネルを削除すると、各チャンネルの関連データを削除するよう求められます。
オーディオクリップを含む様なチャンネルを複数削除しようとすると以下の様なメッセージが表示され、関連するデータを削除するするか確認されるようになりました。
Swing
チャンネルごとにスイング・ノートを切り捨てるオプション(とマクロ)。(右クリック)Miscellaneous Channel SettingsのSwingノブ。
「Miscellaneous Channel Settings」の「Swing」を右クリックした際に「 truncate swing notes」が追加されました。
MIDI scriptingのアップデート詳細解説
Browser
ブラウザ・ナビゲーション機能がSounds タブで動作するようになりました。
情報が少な過ぎて何の事か判らない為、割愛します。
Functions
etRouteToにafterRoutingChangedを実行するパラメータと、ミキサーのセンド・レベルを取得・設定する関数を追加。
情報が少な過ぎて何の事か判らない為、割愛します。
Mixerのアップデート詳細解説
Effects Slots
ミックス・レベルのオートメーション・クリップにミキサー・トラック名が表示されるようになりました。
以前はSlotのみの表示でしたが、ミキサーのトラックの名前も表示されるようになりました。
Colors
ミキサーのエフェクト・スロット・メニューに「Random color」を追加。
ミキサーのスロットのメニューに「Random color」が追加されました。
クリックする毎に色がランダムで変わります。
コメント
詳細な解説お疲れさまでした。
FL SynthMakerのようにはならないとは思いますが、
今後、FL Cloudがどう発展していくかが気になりますね。
FL君さん
こんにちは。
FL SynthMakerは残念でした。
可能性はとても大きかったのですが、32bitのみで終わった感じですね。
FL Cloudは魅力はあるので、需要はあると思います。
もう少しUVIさんやMeldaさんのプラグインが追加されると良いのですが、今後の対応に期待ですね。
yosiさん
こんにちは。NMです。
FL studio2024にして、もっと触ってから書き込もうかと思ったんですが、色々手が取られててなかなか触れていないのです。
Macでは、今回上書きアップデートではなく、別にインストールされているのですが、これはWinでも同じですか?
さっくりと触った感じ、ひどいバグとかはなさそうなので、前のバージョンはアンインストールしても良いかなあと思っているのですが、どう思いますか?
NMさん
NMさんこんばんは。
FL Studioは過去バージョンは残り続けます。
残ったバージョンも起動可能なので、万が一不具合等があった場合に備えて1つ前のバージョンを残して置くと安心出来ます。
容量は3G程度なので最近のPCならさほど気にならないレベルかと思います。
とは言え、要らなければアンインストールしても問題は無いです。
例え何かあったとしても、古いバージョンはダウンロード可能なので、後からインストール出来ます。
https://forum.image-line.com/viewtopic.php?f=200&t=194258
yosiさん
返信ありがとうございます。
ディスクの容量と相談して、しばらく置いておきます。
NMさん
いえいえ、お役にたてたのなら良かったです。
こんちには
お世話になっております。
FLのプレイリストについての質問なんですが調べても分からなかったので質問させてください。
画像を張りたかったのですが貼れないみたいなので言葉で失礼します。
トラック1、2、3の端が黒くなって3トラがグループ化みたいなのになってるんですがどんな状態なんでしょうか?
特に操作に影響はないのですが偶にそのような状態になっています。
もし分かるようでしたら教えていただければ幸いです。
Yuuさん
こんばんは。
多分それはグループ化されている状態で、▼をクリックで表示、非表示させる事が出来ます。
似たようなトラックをまとめて表示上すっきりさせる為の機能です。
Ungroupで解除できます。
おはようございます。
ご回答ありがとうございました。
音源を配置している時のグループ化とはまた違うんですね。
複数トラックを選んで右クリから解除、グループ化できました。
1トラック目だけがグループ化はできないんですね。
勉強になりました。
FL細かいところが全然わからない事だらけですねw
ありがとうございました。
Yuuさん
返信が遅くなってすみません。
FL Studioは基本オーディオや音源とトラックが紐付かないDAWなので、この辺が他のDAWとは違うんですよね。
1トラック目と2トラック目を選択して、2トラック目の上で右クリックからGroup withを実行すると出来ます。
日本語訳だと上のトラックとグループするという意味なので、下のトラック上で実行する必要があります。
大体どのDAWでも似たようなもんで、機能が追加されて追加されてを繰り返しているので、知らない機能っていっぱいあるんですよ。
私もマニュアル読んで色々見てますが、何に使うの?って機能とか、流行で追加しただけの機能とかあります。